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注文しておいた200L容量のポリエチレンドラムが我が家へ納品されました。
仕事で見慣れていましたが、自宅に入れるとやっぱり「趣」が違います。135KHz用ですから、サイズ的には、7MHz用の1.5cmホイップみたいな大きさですけれど。
フェライトなどの利用(小型化)も考えましたが、「標準品」を成功させてからでないと性能の比較も出来ませんから、1号機は筒型シリンダのノーマルな構造で挑戦してみます。
口径:56cm 高さ約90cm
シリンダ形状には筒型と円盤型があります。当局は筒型シリンダで試作・実験を進めてきました。円盤タイプのシリンダ(ディスク)を選択するとこの本体の上に直径1〜1.5mほどの円盤(平板)シリンダを付けることになります。屋外に設置した場合の風圧などに対する強度的な問題を別にすれば、充分可能な大きさです。
コイル長が25cmで済んでしまえば、シリンダ長を50cm取っても15cmの余りがありますから、ここにリンクコイルと給電部を作れそうです。ホームセンターで455×910m/mのアルミ板を見付けましたので、これ2枚でシリンダを構成することにしました。
シリンダの長さは、二次輻射による起電流が移動するための充分な長さ(コイル径の2倍程度)が必要とされています。そうすると、今回の口径は約56cmありますから、シリンダ長は1.1mほどと言うことになり、本体より長くなってしまいます。現在このような長さのボビンの入手は自作する以外に方法が無さそうなので、性能に不安は残りますが、電波の輻射の確認だけを目標にすることにして、50cmほどの長さとします。
今までスペース巻き用に使ってきた自在ブッシュは、ほぼ3m/mピッチで、25cm長のもので88回巻けます。ピッチが狭いので実際に巻くとなると困難が予想されますが、仮にこれを使うとすると、予測インダクタンスは4.880μHですから必要容量は280PFほどです。
(コイルを巻いた様子)
【実際のスペック】
メインコイル下側にリンクコイルとして、1.5C2Vをファラデーシールドした状態で2-3回巻き(要調整)、その下にM型接栓を固定します。
高電圧用のセラミックコンデンサを考えています。10KV〜程度なら使えると思うのですが。500pFほどのバリコンを使って必要な追加容量を特定すれば何とかなりそうです。
*オークションで真空コンデンサ(バキュームコンデンサ/スイス コメット社製)の500pF+1000pF(ステッピングモーター付き)を見付け、落としていましました・・ CM用の機材だと思われます。一般的とはとても言えない部品なので、どうしよう・・ 使うか、使わないか・・。(2009/10/27)
インダクタンスの実測値(3960μH)が正しいと仮定すると、全体としてのCは342pFで136.7KHzに同調する計算です。そこで、高電圧用セラミックコンデンサ300pF+微調整用バリアブルC(30pF)を自作して追加Cとします。
調整用バリアブルCは、アルミや銅などの平板を2枚使い、互いの板をスライドさせることで面積を変えてキャパシタンスを変化させる方式を検討中です。
従来通り、リンクコイルの巻き数を加減してマッチングさせる予定です。
この試作が成功するか否かは判りません。しかし、やってみる価値は充分にあると思っています。
この試作記通りに作られても、同様の結果となるかは保証出来ません。
然しながら、同様の実験を行ってみたいと希望される方へは私がこのアンテナに関して知りうる全ての知識・知見・時間を以って応援したいと思っています。